追加の講習や個別指導も、周囲が受けているからと、不安になってどんどん追加するのは考えもの。わが子にとって何が必要かをまず考え、お金をかける以外で克服できる方法も検討するなど、賢く選択しましょう。

■受験本番に向け対策費用が発生

 塾代が最もかかるのは、やはり最後の追い込み時期である6年生。大手塾では「特訓授業」という名の入試直前対策授業が増えますし、9月以降の追い込み時期に、家

庭教師をつけるなどプラスアルファの出費もあるでしょう。

 模試の回数も増えるので、その度にお金がかかります。入試直前ともなると、過去問の準備やコピー代などの諸経費もかさみます。

 そして最後は受験代。一度の受験に3万円。4、5校併願すれば

それなりに大きな額になります。

 これらを踏まえると、最後の1年間で一気に100万円以上かかると考えていいでしょう。最近は4、5年生のうちから個別指導や家庭教師をつけるご家庭もあり

ますが、最終学年で必要な手を打てるよう、費用の概算をして、余力を残しておくことも大切です。

 ところで、勉強以外にスポーツや習い事にも時間と労力をかけている「マイペース型」の受験を選ぶご家庭もあります。大手塾とはそもそもスケジュールが合わないため、一見、節約型の受験ができそうですが、実は最終的に家庭教師に頼ることが多

いのが実情です。受験の全貌を把握しているプロ家庭教師は1時間1万円が相場。結果的に、非常に高額な授業料を支払うことになりかねません。

 そうした場合は、勉強伴走のために個別指導と、全体の指南役を含めてプロ家庭教師の併用を考えるのも手です。中学受験を自学だけで乗り越えるのは至難の業。上手にメリハリをつけて、複数の指導を活用することをおすすめします

■無意識の“課金”に注意

 ここまでで、やはり中学受験にお金はかかってしまうもの、とご理解いただけたかと思います。しかし、ただむやみに“課金”すればいいということではありません。

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