プラスチックごみが環境に及ぼす影響が問題になっている。プラスチック製のストローをやめようという企業も相次いでおり、世界規模での対応が始まっている。毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』に掲載された記事を紹介する。

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 この夏、「プラスチック製のストローをやめる」という計画を発表した企業が世界で相次いだ。

 日本のファミリーレストラン「ガスト」などを運営しているすかいらーくホールディングスは、2020年までに国内と海外の全約3200店でやめることにした。マクドナルドは、イギリスとアイルランドで19年までに紙ストローに切り替える。コーヒーチェーンのスターバックスは、20年までに日本を含めて全世界の店で、ストローなしで飲めるふたか、微生物で分解されるストローにする。航空会社のアメリカン・エアラインズ、アメリカのディズニーランドなども廃止していく。

 こうした動きが急速に広まっている理由は、海がプラスチックごみ(プラごみ)で汚染され、深刻な問題になっているためだ。

 きちんとゴミ箱に捨てられなかったり、リサイクルのために回収されなかったりすると、プラごみが海に流れ込んでしまう。最終的に紫外線や波で劣化しマイクロプラスチックと呼ばれるとても小さな粒になり、有害物質を吸着する。ほとんどのプラスチックは微生物によって分解されず、いつまでも残る。

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AERA編集部
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