(2)ネアンデルタール人


約30万年前から数万年前までヨーロッパや西アジアにいたとされる。石器や火を使っていたが、言葉を使う能力などが、ホモ・サピエンスより劣っていたと考えられている。2万年前までには絶滅。ホモ・サピエンスと結婚し、子どもをのこすこともあった。

(3)フローレス原人
フローレス島(インドネシア)の約10万~6万年前の地層から骨の化石が発掘された。身長1メートルほどの小型の人類。孤島に定着すると動物は小型化する傾向がある。フローレス原人もその一例ではないかと考えられている。

(4)デニソワ人
ロシア南部のデニソワ洞窟の4万8千~3万年前の地層から、子どもの小指の骨と大人の歯の化石が発掘された。DNA分析した結果、ホモ・サピエンスやネアンデルタール人とは異なる未知の人類とわかった。

【北方の人も肌は黒かった!?】
イギリス南部で見つかった約1万年前の男性の骨からDNAを取り出して遺伝子を調べたところ、黒い肌と青い瞳をもっていたことがわかったと、今年2月、ロンドン自然史博物館の研究チームが発表した。一般に、赤道近くの人は肌の色が濃く、高緯度地方の人は肌の色が薄い。赤道付近では強い日差しを防ぐために肌は黒いほうが、高緯度地方では日差しを有効に体内に取り入れるために肌は白いほうが好都合だからだ。ホモ・サピエンスは、約4万5千年前にヨーロッパに住むようになり、ほどなく肌の色が薄くなったと考えられてきた。だが、肌の色が薄くなった時期は、もっと最近のことかもしれない。

※月刊ジュニアエラ 2018年6月号より

ジュニアエラ 2018年 06 月号 [雑誌]

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上浪春海
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