ビットコイン、イーサリアム……。長期投資の選択肢として暗号資産を選ぶ人も少なくない。特にビットコインは長期間保有しても、価値が下がりにくい投資先として注目されている。そうした中、取引を始めてみたいと思う人こそ、メリットだけでなくデメリットや心得も知っておきたい。AERA 2022年5月23日号の記事から紹介する。
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想定されるデメリットもある。一番のリスクは、やはり保管の難しさ。特にデジタルサービスに慣れていない人は一から仕組みを勉強しておくことを心して。また、短期の値動きが激しいことにも気をつけたい。
「最近も1年で100%の伸びを見せた一方で、短期で見ると80%近く安くなることもけっこうあります。長期で上がることを信じて、気持ち的に持ちこたえられるかもネックになるでしょう。ほかに短期で売り買いすると、20万円以上の利益が出てしまい、思いがけない税金がのしかかってくることもあるので、注意です」(ビットバンクのアナリスト長谷川友哉さん)
株の格言は暗号資産にも適用できることが多いので、取引のタイミングの参考にできる。
例えば「保(も)ち合い放れにつけ」。もみ合ったあと、まず上がれば上がる方に、まず下がれば下がるほうにトレンドが進むという株の有名な格言だ。
「暗号資産の世界でよく見るのは、Buy the dip。下がったときこそ、買いという意味ですね。とくに長期では上昇トレンドが見込まれるビットコインは、できるだけ安いときに買うのがいい。1日で10~20%下落したら、ツイッターにこの格言があふれますね」(同)
プログラムによって生まれ、プログラムによって運営されている夢の通貨。期待も込めて、資産のガードを任せてみます?(ライター・福光恵)
※AERA 2022年5月23日号より抜粋