足かけ30年×365日分の壮大な投資信託検証を行った、マネックス証券マーケティング部の西尾貴仁さん(撮影/小山幸佑)
足かけ30年×365日分の壮大な投資信託検証を行った、マネックス証券マーケティング部の西尾貴仁さん(撮影/小山幸佑)

 投資信託(以下、投信)をつみたてる日は、毎月どの日が一番、利益を出しやすいのだろう?

【注目】代表的な「日経225」「S&P500」の365日×20年分のつみたて結果はこちら!

 クレジットカードつみたてで無い限り、自由に選べる金融機関も多いだけにビギナーは迷う。

■米国S&P500は「7日、9日、11日、23日」

 アエラ増刊『AERA Money 2021秋号』では以下の7種類のインデックス型投信の、つみたて日別リターン(年率)を365日×過去20年分(全米株式のみ10年分)、検証した結果を載せている。

・日経225
・米国S&P500
・全米株式
・先進国株式
・全世界株式(オール・カントリー)
・全世界株式(除く日本)
・新興国株式

 壮大な分析に協力してくれたのは、マネックス証券マーケティング部の西尾貴仁さんだ。掲載したのは「期間20年」の結果だが、実際は「期間10年」と「期間30年」も、それぞれ365日分を2週間近くかけて検証した。

「最近の一番人気、S&P500の投信は、7日、9日、11日、23日が同率で最高。29日が最低だったという結果が出ました。その差は20年間で見て1年当たり0.11%、20年間のトータルリターンでも2.2%と僅差ですが……」

■日経225は「最高13日・最低29日」

 なお、全米株式は毎月1日のリターンが最高。これは米国株全体が右肩上がりで伸びてきたので、月末より月初のほうが約30日早く買える効果が表れた形か。

 日経225は最高だったのが「13日」で、20年の年率平均リターンは8.41%。ワーストは米国S&P500と同じく「29日」で8.30%だった。

 SMBC日興証券の山本憲将さんが補足する。

「S&P500や日経225などの株価指数は、年金や持ち株会などが月初に買い付けるため、月のはじめは高くなる傾向があります。

 また、バランス型投信は月末がリバランスを行う時期です。先物・オプションの清算日近辺も値動きが不安定になりがち。日本では第2金曜日の前後、8~13日あたり、米国では第3金曜日、15~20日あたりです」

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長年「月初の株高」と言われてきたが…