AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。2021年8月30日号では、AGC(旧・旭硝子)でガラス生産技術開発を担当する白井正信さん、大日本住友製薬でMRとして勤務する白井愛奈さん夫婦について取り上げました。

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 次女(4)、三女(1)と4人暮らし。

【出会いは?】学生時代、妻がアルバイトをする神奈川・日吉の飲食店に、夫が仲間とよく訪れていた。

【結婚までの道のりは?】大学を卒業後、社会人になってから再会して交際に発展。がんを患い、余命わずかだった夫の父に結婚する姿を見せようと話し合った。

【家事や家計の分担は?】基本はやれる方がやる決まりだが、朝食と平日の夕食の支度と掃除は夫、洗濯は妻が担うことが多い。家計は財布をひとつにして、妻が管理。


白井正信[39]
AGC 電子カンパニー技術開発本部

しらい・まさのぶ◆1981年、千葉県生まれ。2006年に慶應義塾大学大学院理工学研究科を修了し、旭硝子(現AGC)入社。以来、研究開発部門でガラス生産技術開発を担当。21年4月にサイバー大学IT総合学部に編入

 彼女とは友人としてつきあっていた期間が長くて、恋愛相談にものっていたぐらい。女性として意識する以前から、人間的な魅力のある人だとよくわかっていたので、すぐに安心感ある関係を築けました。

 MBAに挑みながら出産に臨む妻をサポートしようと育休を取得し、家事と上の子の育児を担いました。仕事を休んで家にいることが後ろめたいのではと想像していましたが、実際にやってみるとすべての家事育児を担いながら仕事と両立するのはとても無理だと痛感しました。仕事のことを考えず、100%家族に向き合えた経験は大きな学びがありました。

 妻を見ていると、何歳になっても、どんなに忙しくても、視野や交友関係を広げ続けていることに驚きます。私も刺激を受けてオンライン大学に編入し、ITと経営について学ぶ喜びをかみしめています。

 これから年を重ね、子どもは成長し、社会も変わっていくでしょう。その変化を楽しみ、自分たちでも変化を作っていける夫婦でいたいですね。

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