養子に出した子どもに実親が“プレゼント”贈る意味とは あっせん団体が語る養子縁組の実情 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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養子に出した子どもに実親が“プレゼント”贈る意味とは あっせん団体が語る養子縁組の実情

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※写真はイメージ(gettyimages)

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 河瀬直美監督の新作映画「朝が来る」は、「特別養子縁組」をテーマにしたヒューマンミステリーだ。同作に全面協力した特別養子縁組のあっせん団体「Babyぽけっと」の代表・岡田卓子さんが、日本の特別養子縁組の現状を語った。AERA 2020年10月19日号の記事を紹介する。

【「朝が来る」の場面写真はこちら】

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 特別養子縁組では、少なくとも一方が25歳以上でもう一方が20歳以上の夫婦が、原則15歳未満の子どもと養子縁組できます。普通養子縁組や里親制度と違い、実親との親族関係が終了し、戸籍上も実の親子になります。日本では2015年に544件の特別養子縁組が行われており、「Babyぽけっと」では年に約50件の縁組をしています。

 Babyぽけっとの特色は、性別や障害の有無を含めて養子となる子を選ばないこと、養子であることを子に伝える真実告知を重視していること、養親と実親が互いに名前などの基本情報を知っていることです。実親は3歳までは団体を通して、プレゼントを贈ることもできます。

 これは子を手放さなければならない親に大きな意味があります。ここにはシェルターの役割もあります。DVなどから逃れてくる妊婦は少なくありません。彼女たちが安心して出産できるよう寮を設置し、産後も自活の力をつけるまで支援します。

 養子縁組後も子との関係を断絶させないことで、彼女たちには生きる目標が生まれます。年に1度プレゼントをあげることを励みに、人生を立て直した人を多く見てきました。最初は「子どもに会いたい」と言っていた女性も、数年たつと前を向いて歩き出します。

 血のつながりを重視する日本は諸外国と比べて養子縁組の数が極端に少ない現状があります。米国は2012年に約12万人、ドイツは14年に約4千人の特別養子縁組が成立しています。日本でも徐々に認知されてきましたが、まだこれから。事情を抱えながらも生まれてくる命と親になりたくてもなれない人の間を、より多くつなぎたいです。

AERA 2020年10月19日号


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