話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』では、毎号、一つのスポーツを取り上げて、やっても見ても楽しくなるうんちく(深~い知識)を紹介。10月号は、射撃を取り上げたよ。

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【競技の内容】
銃を使って標的を撃ち、正確さを競う競技。標的が固定された「ライフル射撃」と、動く標的を狙う「クレー射撃」の二つに分けられる。

(1)1ミリメートル以下の争い! 「静」のライフル射撃

「ライフル射撃」は固定された標的を撃ち抜く競技。使う銃は銃身の長い「ライフル」と短い「ピストル」があり、銃を発射する方式、標的までの距離などの競技形式により、さまざまな種目がある。標的の中央に近いほど得点が高く、1ミリメートル以下の差が勝敗を分ける。

(2)超人的反射神経! 「動」のクレー射撃

「クレー射撃」は空中に飛び出すクレー(陶器の小皿)を撃ち落とす競技。トラップとスキートの2種目があり、散弾銃のライフル(弾が多数に分かれるライフル)を使う。クレーの飛び出し方や風の影響などから瞬間的に進路を判断して撃つ、超人的な反射神経が必要。

(3)片目を隠して撃つのはなぜ?

手と同じように目にも右利きと左利きがあり、利き目と利き手の左右が違うと、正確な射撃ができないといわれる。また、撃つときに片目をつぶると、命中率が下がってしまう。そこで、利き目と利き手が違う選手は、利き目のほうに目隠しをすることが多い。

(4)もとは、ハトを撃っていた!

18世紀後半のヨーロッパで、貴族たちが標的としてハトを放ち、撃ち落としたのが、クレー射撃のルーツといわれている。近代五輪で射撃が始まった当初も、生きたハトが標的だった。だが、自然愛護などの理由から、ハトの代わりに陶器の皿を使うようになった。

(5)3時間で体重が2キログラム減る!? 「ライフルのマラソン」とは?

膝射・伏射・立射の3姿勢で合計120発を撃つ「50mライフル3姿勢」は、別名「ライフルのマラソン」。インターバルを含めると競技時間が3時間を超え、体重が2キログラム減ることもあるという。この種目はパラリンピックの射撃にもある。

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AERA編集部
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