コロナ後遺症「なし」はわずか13% 徒労感や呼吸困難、ICUでのストレスも関係か (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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コロナ後遺症「なし」はわずか13% 徒労感や呼吸困難、ICUでのストレスも関係か

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大岩ゆりAERA#新型コロナウイルス
感染対策にマスクを着用し、出勤する人々。新型コロナウイルスに感染後も症状の残る人が一定数いることが各国で報告されており、国内でも近く調査が始まる (c)朝日新聞社

感染対策にマスクを着用し、出勤する人々。新型コロナウイルスに感染後も症状の残る人が一定数いることが各国で報告されており、国内でも近く調査が始まる (c)朝日新聞社

AERA 2020年9月7日号より

AERA 2020年9月7日号より

 新型コロナウイルスに感染して回復した後も、油断はできない。後遺症が何カ月も残る人のいることがわかってきた。AERA 2020年9月7日号から。

【図を見る】感染から2カ月も続く「後遺症」の内訳はこちら

*  *  *
「感染から4カ月たっても微熱や倦怠感が続いている」
「嗅覚や味覚が戻らない」

 SNSやYouTubeなどに投稿された動画で、新型コロナウイルスによる肺炎などからいったん回復して退院した後にも、さまざまな症状が残り、なかなか復調しないで困っている体験を紹介する人が、世界中で後を絶たない。

 ローマにあるバチカン・カトリック大学付属病院の医師らは7月、新型コロナウイルスで入院していた元感染者のフォローアップ外来を受診した143人の体調を米医師会雑誌に発表した。発症の約2カ月後にまったく何も症状が無くなった人は18人(13%)だけだった。32%は1~2種類の後遺症があり、55%には3種類以上の後遺症があった。44%は、生活の質が下がったと感じていた。

 後遺症としてもっとも多くの人が挙げたのは疲労感(53%)で、次いで呼吸困難(43%)、関節痛(27%)、胸痛(22%)が多かった。嗅覚障害や味覚障害が残る人もいた。

 中国やフランスなどの医師からも、新型コロナウイルスで中等症以上の重い肺炎になった患者の多くは、肺炎から回復しても肺の機能が低下し、退院後も息苦しさなど呼吸器関係の症状が残ることが報告されている。

 新型コロナウイルスの長期的な影響についてはまだわからないが、同じコロナウイルスの仲間によって2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)では、発症から半年以上経っても、後遺症に悩まされている人が一定程度いた。

 香港大学の医師らがSARS発症から半年後の元感染者110人を調べたところ、3割の人はエックス線検査で肺に異常がみられた。さらに2年後に調べたところ、肺の機能が正常に戻っていない人がまだ2割いた。身体的な後遺症にとどまらず、2割近い人は2年後になっても、うつや心的外傷後ストレス障害(PTSD)といった精神的な後遺症に悩まされていた。

 こういった後遺症が残るのはなぜだろうか。


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