平成最後の紅白 サザンオールスターズが世代を超えた真の「国民的バンド」だと納得した瞬間 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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平成最後の紅白 サザンオールスターズが世代を超えた真の「国民的バンド」だと納得した瞬間

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小貫信昭AERA
平成最後の紅白の最後の最後に、サザンオールスターズの登場という「演出」が待っていた

平成最後の紅白の最後の最後に、サザンオールスターズの登場という「演出」が待っていた

NHKホールの紅白に35年ぶりに響いた桑田佳祐の歌声。ホール全体が、一気に一つになった

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北島三郎と桑田佳祐という、本当にここでしか見られない組み合わせ。これが、音楽の力なのか

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ユーミンに石川さゆり、ウッチャンに松田聖子まで。サザンオールスターズの音楽で、誰もが笑顔に

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 2018年12月31日、平成最後の紅白歌合戦。サザンオ-ルスタ-ズの出場が発表されたのは12月12日のことだった。NHKの公式サイトには「NHKホールでの歌唱は1983年以来35年ぶり」と記されていた。他の出場者と同じ、NHKホールのステ-ジに立つということだ。

【サブちゃんやユーミンとのパフォーマンスも…】

*  *  *
 いざ始まってみると、中継とは大きな違いだった。テレビを見ていても伝わってくる臨場感。オ-プニングで総合司会の内村光良(54)が話し始めると、すぐ後ろに桑田佳祐(62)をはじめ、サザンの面々の笑顔があった。それだけでワクワクした。彼らが紅白を楽しんでいる様子も伝わった。北島三郎(82)が「まつり」を歌った際には、応援の最前線に加わった。ひときわ大きなうちわを持って、桑田が楽しそうにサブちゃんへ風を送る。

 平成の30年間といえば、世代を越えて誰もが口ずさめる歌がなくなってしまった時代であった。そのなかで唯一、サザンオ-ルスタ-ズだけは“国民的バンド”と呼ばれ続けてきた。常に時代の空気を吸った新曲を送り出し、幅広い年齢層に訴えかけてきたからである。

 活動歴は40年。親から子へ、そろそろ孫へと聞き継がれている。今、映画がきっかけで人気が再燃している英国のバンド、クイ-ンのように、様々なジャンルの名曲を有することも、幅広さへと繋がっているだろう。

 サザンオ-ルスタ-ズの業績といえば“邦楽と洋楽の垣根を越えた”という表現も目にするが、彼らは、邦楽と洋楽を混ぜ合わせて“サザン色”というひとつの色彩を発見したのではない。サザンの持ち味は実に多彩な表現(ジャンル)。そのひとつひとつが一流であることが、幅広い聴き手を形成してきた要因でもあった。これほどまで見事に、アバンギャルドからコンサバまでを行き来してみせるバンドは皆無なのである。

 紅組・白組のラストを飾った石川さゆり(60)と嵐のあとで、いよいよサザンオ-ルスタ-ズの登場となった。

 まず演奏されたのは「希望の轍」である。原由子(62)が弾く印象的なイントロが響き渡る。サザンには、彼女が弾くフレ-ズが楽曲の肝となる作品も多い。このバンドは当初から、“女性活躍社会”でもあったのだ。


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