新垣:私はコメディー部分を思い切りできるようになりました。セカンドシーズンの白石が酔っぱらったシーン、当時はすごく恥ずかしかったんですが、いまなら楽しくできそうです。以前は「楽しい現場になればいいな」という他力本願な感じだったのが、自分から行動を起こさないといけないと思うようになって「楽しくしよう」と変わったのが大きいと思います。白石に関しては指揮官になったことはとても意外で、そこは私とはリンクしてないんですけど(笑)、目標を持ってみんなを理解しようとしてるところは憧れるし、見習いたいなと思います。

戸田:私の場合は、むかしは「こうしなきゃいけない」って勝手に自分に押し付けてがんばりすぎてたところがありましたが、いまはいい意味でほどけたというか、受け入れられるようになりました。緋山もトゲだらけだったのが、トゲが強さに変化して、さらに包容力になった。いい意味で丸くなったと思います。

比嘉:みんなすごいなあ。私は自分のことは客観的にあまりわからないです。冴島は確実に変わってるんですけどね。最初は鉄の女だったのが、いろいろな痛みを経験して、人間らしく丸くなりました。私はこれ以上丸くなったら、なくなっちゃうので(笑)。現場のムードメーカーと言っていただきますけど、ボケボケだからみんなが突っ込んでくれて、結果笑ってもらえてただけなんです。

戸田:そういうことが言えるようになったのが進歩だよ!(笑)

比嘉:そうか!(笑)

浅利:僕は藤川に成長させてもらって、三枚目のパス回しができるようになりました。周りの空気も読めるようになりました。藤川は、藍沢の根底の優しさがわかるようになった。「不器用だな」ってほほ笑ましく思っているところがありますね。

戸田:緋山と白石も、最初のころは冴島とあまり接点がなかったけど、いまはイライラした冴島を二人でクスッて笑えるくらいの関係性になりました。

浅利:でも、この10年で一番変わったのは、みんなの差し入れが高価になったことじゃない? ラーメンの屋台はうれしかったなあ(笑)。

比嘉:そこ?(笑)

──撮影現場が毎回過酷なことで知られる「コード・ブルー」ですが、映画はいかがでした?

山下:やっぱり過酷でした(苦笑)。

戸田:成田の事故のあとの手術シーンが一番大変だったかな。

比嘉:2日くらいかかりました。

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