AERA dot.

「病気になったら下流老人に…」“定年女子”たちが抱えるお金の不安

このエントリーをはてなブックマークに追加
石田かおるAERA#シニア#働き方

「定年」を迎えつつある女性たちの目下の悩みとは…(※写真はイメージ)

「定年」を迎えつつある女性たちの目下の悩みとは…(※写真はイメージ)

再就職先の決まり方(AERA 2017年1月15日号より)
※第一生命経済研究所の調査から。定年退職後に再就職した60代対象

再就職先の決まり方(AERA 2017年1月15日号より) ※第一生命経済研究所の調査から。定年退職後に再就職した60代対象

 走り続けてきた働く女性たちが、今「定年」を迎えつつある。彼女たちの目下の悩みとは。

【調査結果】定年退職後に再就職した60代に聞いた!「再就職先はどうやって決まった?」

 定年後の不安と言えば、なんといっても「お金」。30年以上勤めた広告会社を定年退職した女性(64)は、定年前にマンションのローンを完済。贅沢はできないが、年金等でいまの生活は維持できる見通しだ。唯一の気がかりは「病気」だという。

「いまは健康ですが、いったん病気になったら一気に下流老人に転落するのか。シングル女性の仲間とも、病気の話題になると暗くなります」(女性)

 定年後のお金はいくらあれば足りるのか? ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん(59)は言う。

「金額は生活レベルによって決まります。これから定年を迎える人は、まずは自分の月々の生活費を把握することが大事です。加えて、送られてくる『ねんきん定期便』などで将来支給される年金額の目安を確認する。これに企業年金と退職金を加えた金額の範囲内で、90歳くらいまで暮らしていければ問題ありません。足りない分が、蓄えとして準備が必要な金額になります」

 よほど豪華な旅行や娯楽を組み込まなければ、一部で言われるような「1億円の貯金が必要」といったことにはならないはずだという。しかし予期できないのが、病気と介護。どう備えればいいのか。

「病気も介護も、収入に応じて自己負担の上限額が設定されているので、いたずらに不安になる必要はありません」(井戸さん)

 仮に100万円の医療費がかかったとしても、自由診療でない限り一般的に月額9万円弱を上限とする高額療養費制度が適用され、超えた分の支払いは戻る。

「病気と介護を合わせて、一家で800万円くらい準備しておけば大丈夫なのではないかと、私は思います」(井戸さん)

 女性が定年後を考える場合、むしろ大事なのはパートナーのいる人も、いない人も最終的には「おひとり様」になる可能性が高い点だ。人生の最期を自宅で迎えるのか。あるいは、ほかの場所にするのかによって定年後のマネー設計は変わる。


トップにもどる AERA記事一覧

続きを読む

   シニア , 働き方 をもっと見る
このエントリーをはてなブックマークに追加