仏人アーティスト作品ににじむ日本的要素とは(※イメージ)
仏人アーティスト作品ににじむ日本的要素とは(※イメージ)

 1970~80年代に生まれ、日本のアニメに影響を受けた。そんな欧州のアーティストたちが頭角を現している。日本のサブカルチャーを咀嚼し、オリジナルな作品を生み出している。

 東京・青山のピエール・エルメ・パリ 青山の前を通ると、自然と足が止まる。ウィンドーに広がるのは、フランス人アーティスト、ニコラ・ビュフの作品だ。ビュフがパッケージデザインを手がける商品も並ぶ。

 その絵は幼いころ、アニメのなかで出合ったような懐かしさ。日本的な要素がにじみ出ている。

「アニメや漫画が単純に好きなんです。現代アートのなかではメジャーな立場とは言えないと思うのですが、僕にとっては家族みたいなものです」

 2007年から東京を拠点に活動するビュフは1978年、パリ生まれ。2歳のころフランスのテレビで放映されていた日本のアニメに心奪われた。はるか遠い国のものとは知らぬまま。

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