昨年、佐村河内守ゴーストライター騒動で図らずも時の人になってしまった作曲家の新垣隆さん。再出発となる今年、週刊誌「AERA」(1月5日発売 小山薫堂さん特別編集長号)の一企画として、編集部の依頼で新曲を作曲した。

「音符を書く、ということがいたずらがきをするような感覚で好きでした」という新垣さん。初めて作曲したのは幼稚園の時、「みんなでうたおうよ」という曲だったという。

 昨年11月に東京都内のライブハウスで行われたライブでは、新垣さんが小学生時代に作曲した曲が披露された。

 小学2年生の時にショパンにハマって作曲した曲では、「笑わないでくださいね」と言いつつ一音目が鳴らされると、まるで「幻想即興曲」のような流麗なメロディが流れ出した。次は小5~6年の時に作曲したという、ストラヴィンスキー調の「京の幻想」という曲。小学生では作曲するどころか聴いて理解することもできないのではと思われる前衛的な作風。新垣さんの早熟な才能がうかがわれた。

「AERA」小山薫堂さん特別編集長号の総テーマは「やさしくなりたい。」。このコンセプトに、「みんなでうたおうよ」という曲名がぴったりだと、編集部は新垣さんが生まれて初めて作曲したこの曲を元にした新たな楽曲制作を依頼した。

「小さな子から、なるべく多くの方に親しまれるように、シンプルで楽しい雰囲気で書きました。スタイルとしては、マンボやチャチャチャといったラテンの起源のものです。『おもちゃのチャチャチャ』といった歌もたくさんありますから、その伝統も意識しました」(新垣さん)

 子どもたちにも親しまれそうな、楽しい曲調だ。
「いまは色々な音楽があり、それに接することができるいい状況です。そういうなかで、自分が興味をもったもの、いいなと思ったものを見つけたときに何かが始まると思うんです。それはいつ起こるのかわからないけれども、その時が来た時にそれを大事にしてほしいと思います」(新垣)

【関連リンク】
新垣さん演奏の様子はこちら
http://www.asahi.com/articles/ASGDZ5CXQGDZUEHF01D.html
この曲の楽譜はAERA1月12日増大号(1月5日発売)に掲載、編集部ではこの曲の演奏や歌詞を募集している。