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今、NYブルックリンで起きている「生活革命」

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エッツィでブレークし、大型の作業場で12人のスタッフを雇うまでに成長した「リサイクルド・ブルックリン」のロフティス兄弟(撮影/山田陽)

エッツィでブレークし、大型の作業場で12人のスタッフを雇うまでに成長した「リサイクルド・ブルックリン」のロフティス兄弟(撮影/山田陽)

 米国に新しい変化の波が起きつつある。自分の消費行動に責任を持とうとする消費者の増加を背景に、生活に革命を起こすヒップな人々が現れた。

 ニューヨーク・ブルックリンに暮らし、脚本家を目指しながら、大工やペンキ塗りの仕事をしていたマシュー・ロフティス(44)は2009年、「テーブルを作ってほしい」という友人からの依頼を受けた。

 ゴミ置き場でたまたま見つけた古いドアに脚を装着し、テーブルの形に整えた。これを受け取って喜んだ友人が、写真をネットに掲載したことがきっかけで、口コミで少しずつ注文が入るようになった。

 当時、手作り品とビンテージ専門だったオンラインの販売サイト「エッツィ・ドットコム」に、廃材を使った家具のショップ「リサイクルド・ブルックリン」をオープンした。すると、さっそくレストランから、テーブル30個の注文が入った。

 弟スティーブ(42)に助けを求め、作業場のスタジオを契約した。そのころ、スティーブは広告の仕事をしていたが、リーマン・ショックに起因する不景気の最中、フルタイムのスタッフから委託スタッフに降格される危機にあった。

 エッツィのブログに取り上げられたり、オフィスから大口の注文が入ったりしたことなどから、12年には作業スペースを大幅に拡大した。今では300平方メートル以上あるロフトスペースで、12人のスタッフを雇う。ブルックリンの一等地にショップを構える家具メーカーにまで成長した。

 このリサイクルド・ブルックリンは、いわば偶発的に生まれた最初の商品のコンセプトに、廃材利用という哲学を置き、家具を作り続けている。ブランドとして拡大した今、入る注文に追いつくだけの生産をするために、必要な廃材を確保することは容易ではないが、解体業者などと関係を築くことで間に合わせているという。

「うちの商品は、すべて取り壊される建物の柱や床の木材を使って作っています。廃材を再利用するために処理をするには、コストも時間もかかる。再利用される廃材は、全体のわずか数パーセント程度でしょう。環境破壊に歯止めをかけるほどではありませんが、消費者が徐々に廃材を使った商品に反応するようになってきたから、うちのブランドに需要があるのだと思います」(スティーブ)

AERA 2014年11月24日号より抜粋


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