料理をやめて子と触れ合う 官僚ワーママの子育て 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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料理をやめて子と触れ合う 官僚ワーママの子育て

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週末にお気に入りの100円均一ショップを隅々まで回り、役立つキッチン雑貨を見つけるのが楽しみ(撮影/編集部・小林明子)

週末にお気に入りの100円均一ショップを隅々まで回り、役立つキッチン雑貨を見つけるのが楽しみ(撮影/編集部・小林明子)

上から下までびっしりと詰まった、作り置きの食材が入った容器(撮影/編集部・小林明子)

上から下までびっしりと詰まった、作り置きの食材が入った容器(撮影/編集部・小林明子)

風呂場の脇の棚に家族それぞれの下着カゴを配置。洗濯物を畳んでしまう手間を解消(撮影/編集部・小林明子)

風呂場の脇の棚に家族それぞれの下着カゴを配置。洗濯物を畳んでしまう手間を解消(撮影/編集部・小林明子)

子どもを寝かしつける時についつい一緒に眠ってしまう。夜中の1時にはいったん起きて残務処理。お菓子と麦茶で一息つくのが至福のひととき(撮影/編集部・小林明子)

子どもを寝かしつける時についつい一緒に眠ってしまう。夜中の1時にはいったん起きて残務処理。お菓子と麦茶で一息つくのが至福のひととき(撮影/編集部・小林明子)

 子育てと仕事の両立は親にとっては永遠の課題。全て完璧にしようとするのではなく、時には諦めてみてるのもひとつの手だ。

 そばちょこ、スープカップ、プラスチック製の保存容器……。厚生労働省キャリア官僚の河村のり子さん(38)の自宅の冷蔵庫には、上から下までびっしりと容器が詰まっている。家族4人の5日分の朝食用スープを1食分ずつ小分けにしたもの、青梗菜(チンゲンサイ)の卵炒め、キーマカレー、肉じゃが、豆サラダ。すべて家事代行サービスから派遣される家政婦さんの手料理だ。1週間の献立をリクエストして、土曜日に作りだめしてもらう。電子レンジで温めるだけで、食卓に豪華な「定食」が並ぶ。

 雇用均等政策課課長補佐の河村さんは4歳、1歳の2児の母。今年1月に育休から復職した。

「家事代行サービスの利用料は3時間5千円。市販の惣菜よりは割高ですが、薄味で栄養バランスも良いので家族の健康のために欠かせません」

 河村さんが子どもと入浴している間に夫(42)がおかずを温める。調理時間を節約したぶん、寝る前に子どもの話を聞きながら絵本を読む時間ができた。

 他の家事も固定観念を覆した。洗濯機は大容量で週2回まとめ洗い。汚れ物は洗うまでにカビないようバーに吊るす。乾燥を終えた下着類は畳まずにそれぞれのカゴに放り込むだけだ。

「室内の見た目はよくはない。でも、子どもが元気ならいいや、と割り切りました」

 子どもと一緒に寝て、深夜1時に携帯電話のアラームを鳴らす。やり残した仕事を片付け、再び眠りにつく。朝の身支度はメーク、着替えを含めて10分以内。男性用整髪ジェルをなでつけて髪をひっ詰めて完了だ。

 しかし、どんなに効率化をしても、仕事は急に降ってくる。現状では、国会議員が国会で質問する内容を前日の夕方に省庁に「通告」することがある。官僚は閣僚の答弁案を作るため、そこから徹夜作業になる。総合職の女性官僚123人の調査では、子育て中の全員が仕事と家庭の両立に「困難や不安を感じたことがある」と回答。原因はほとんどが「勤務時間外に対応せざるを得ない業務」で、そのトップが「国会質疑対応」だ。

 河村さんは5月30日、女性官僚の有志6人で自民党の佐藤勉国会対策委員長と面会し、質問内容を早めに「通告」してもらうよう求めた。

「今後は子育て期を迎える女性がさらに増え、『配慮』による対処だけでは周囲への負担が過大になり、ポストも不足して組織が回らなくなる。霞が関全体が価値観を転換し、働き方を変えていく必要があります」

AERA  2014年6月30日号より抜粋


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