馬渡氏は2005年の総選挙で自民党から出馬し、衆院議員を1期務めた。しかし、何よりも大きいのは、鳩山邦夫・元総務相の元秘書という経歴だ。一方の木内氏は、09年の総選挙で民主党から出馬して当選したが、12年4月に野田政権が消費増税を閣議決定したことに反対して離党。その後、国民の生活が第一、日本未来の党、生活の党と、あの小沢一郎氏と行動を共にしてきた。

 そう、莫大な資金力を誇る鳩山氏と、政界再編“請負人”である小沢氏がバックにいるのではないかとみられているのだ。

 もっとも、鳩山氏自身は自民党の下野時代に離党し、12年末にようやく復党できた身。しかも舛添氏とは東大法学部の同級生で、お互いの選挙を応援してきた仲だけに、「細川陣営にうちの元秘書が出入りしているようで、資金提供しているのではと言われるが、それはない。うちは舛添さんの全面支援です」(鳩山事務所)と言い切る。

 小沢氏にしても、「木内さんと小沢さんは、すでに離れています。確かに人脈としてはかかわっているが、今回、小沢さんはまったくタッチしていない」(細川陣営関係者)という。

 それでも2人の大物たちとつながるラインがあるのは事実であり、さらに、見えない背後の影に怯えるのが永田町の住民たちの性(さが)である。

AERA 2014年1月27日号より抜粋