──コロナ禍の今、どんなことを考えていますか?

 僕自身の生活は、こうなる前から何も変わっていなくて、僕はそもそも仕事現場で会う人とご飯にいくこともほとんどありません。仕事が終わったらすぐ家に帰ってゲームをするという生活なので、生活自体は大きく変わってないんです。そういう自分でさえもこの状況は大変だなって思うから、多くの人はより大変なんだろうなと思いますね。今まであったものの価値が再構築されるという感じがすごくありますよね。例えば、リモート飲み会をしている人も多いって聞きましたが、今まで何げなく集まって飲んでいたものが、お酒の飲み方の価値観も変わってきているわけで。

──今後、チャレンジしてみたい役柄は?

 自分が女性の役をやるとなった時に、「女優賞」をもらえるような世界になってほしいなと思います(笑)。男性を演じた女優さんが、「男優賞」をとるのも然(しか)り。そうすると、もっとエンタメが楽しい、魅力的な世界になってくるんじゃないかと思います。それがもしかしたら誰かの勇気になるかもしれないし、これからのエンターテインメントは、そうあってほしいと思う。いつか「主演女優賞」をとりたいですね(笑)。

(取材・文/本誌・松岡かすみ)

週刊朝日  2020年10月9日号より抜粋