田原総一朗「権力志向の小池百合子氏が駆使した勝つための手段」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

田原総一朗「権力志向の小池百合子氏が駆使した勝つための手段」

連載「ギロン堂」

このエントリーをはてなブックマークに追加
田原総一朗週刊朝日#田原総一朗
田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 (c)朝日新聞社

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 (c)朝日新聞社

イラスト/ウノ・カマキリ

イラスト/ウノ・カマキリ

 東京都知事選で小池百合子氏が再選を果たした。その小池氏が権力を手中に収める方法ついて、ジャーナリストの田原総一朗氏は「差別されてきた女性だからこそ駆使できるのだ」と分析する。

【この連載の画像の続きはこちら】

*  *  *
 この原稿が活字となって書店に並ぶときには、小池百合子氏は間違いなく2期目の東京都知事となっているはずである。立候補した時点で、すでに当選確実であった。何よりだらしないのは、他のどの候補も小池氏と争う気力はまったくなく、単に名前を売りたいだけだったことである。

 ところで、石井妙子氏が記した『女帝 小池百合子』という書が、20万部という大ベストセラーになっている。私も読んだが、非常に細かく取材していて、大変おもしろい。ただし、徹底的な批判書である。この書を読んで、改めて小池氏は典型的な権力志向の人物なのだと強く感じた。

 権力の世界は織田信長の時代から、勝つことがすべて、という点でまったく変わっていないと私は捉えている。負ければ、どんな弁明も通用しない。たとえ、その内容が正しいとしても、負けは負けである。

 織田信長は勝つために対立する勢力をことごとく打ち破った。率直に言えば殺したわけだ。勝つためにどのような手段を駆使するか。時代によって、国によって、そして人物によってまちまちだが、正や悪など関係なく、ともかく勝たねばならない。

 たとえば、田中角栄氏は金権によって権力を勝ち取り、中曽根康弘氏は、次々に代わる権力者をいかに見抜いてうまく手を組むか、という手腕で権力を勝ち取った。中曽根氏は私に、「自分は風見鶏だ。そして偉大な政治家はみんな風見鶏だ」と言い切った。小泉純一郎氏は「自民党をぶっ壊す」と、それまで誰も口にできなかったタブーを公然と言ってのけて、国民の支持を得たのであった。

 小池氏は、石井氏の書によれば、力のある政治家たちを上手に取り込んでは、さらに上の政治家を取り込むために捨てていく。それを何度も繰り返して、東京都知事という権力の座に就いたのだという。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい