100人の顔)グレイステクノロジーの松村幸治会長(64)「究極のマニュアルで社会を変える」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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100人の顔)グレイステクノロジーの松村幸治会長(64)「究極のマニュアルで社会を変える」

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池田正史週刊朝日
まつむら・ゆきはる/1955年生まれ、大阪府出身。翻訳会社勤務を経て84年に日本マニュアルセンター(現・グレイステクノロジー)を創業。2008年ウェールズ大学経営大学院(MBA)修了

まつむら・ゆきはる/1955年生まれ、大阪府出身。翻訳会社勤務を経て84年に日本マニュアルセンター(現・グレイステクノロジー)を創業。2008年ウェールズ大学経営大学院(MBA)修了

グレイスビジョンを装着する松村幸治さん(撮影/多田敏男)

グレイスビジョンを装着する松村幸治さん(撮影/多田敏男)

グレイスビジョンによる作業者への指示のイメージ(グレイステクノロジー提供)

グレイスビジョンによる作業者への指示のイメージ(グレイステクノロジー提供)

 一般の消費者にはあまり知られていないが、技術力がある企業は多い。機械などのマニュアルをつくるグレイステクノロジー(東京)もその一つ。扱う製品は産業用装置から建設機械まで幅広く、日本のものづくりや建設現場を支える。目指すのは誰でもすぐに理解できるマニュアルだ。

 グレイステクノロジーの前身となる企業の創業は1984年。マニュアル制作の専門会社は、当時はほかになかったという。わかりやすさにこだわり続け、ベテラン社員のノウハウを若手に伝えられると企業側に感謝されてきた。

 創業者で会長の松村幸治さん(64)は、世界的に名前が知られている大きな会社でもマニュアルに対する意識は低かったと振り返る。

「マニュアルは、本来、機械や装置を構成する部品の一つと言っていいほど大事なものです。機械や装置をちゃんと動かすのに不可欠ですから。海外には専門部署を置いている会社もたくさんあります。でも、多くの国内メーカーは、そういった意識は薄かった」

 国内メーカーのマニュアルは、専門用語が統一されていなかったり、説明の仕方がばらばらだったりするケースが目立つ。使い方を示すページのイラストとして、設計図がそのまま使われていたこともある。マニュアルは「部品の一つ」ではなく、「おまけ」の扱いだったと松村さんはいう。

「機械や装置を実際に使っている現場からメーカーに来る問い合わせや苦情の7~8割は、操作方法についてです。最初からきちんとしたマニュアルをつくっておけば、問い合わせも来なくなる。そんな場面を何度も見てきました」

 グレイステクノロジーのマニュアルは高く評価されていて、近年は売り上げや利益はともに伸びている。マニュアル作成を引き受ける事業とともに、会社ごとにマニュアル業務を丸ごと請け負う事業も手がけている。装置のリニューアルなどでマニュアルを更新する時に、ほかの関連部分も変更するサービスだ。体系立てたマニュアルが整備できるようになる。

「全部の注文を受けきれない状態が続いています。40人ぐらいいる社員を、2020年度には倍増したいですね」


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