政治家の資質を問われる発言や行動が目立つ立花氏だが、8日の会見では強気の姿勢をアピールした。

「埼玉の補選に公党として候補者を立てないわけにはいかない。擁立する方向で進めていた。その間に自民党、公明党、野党が候補者を立てないことになり、勝てる可能性がある選挙に変わってきた」

 これに対し、政治評論家の小林吉弥氏は疑問を示す。

「上田前知事の埼玉での人気は大きく、それをしのいで勝つのは難しい。これまでの発言も、国会議員としてはありえないものがあります」

 辞職する背景には、参院の議席を参院選の候補者4人全員でまわす狙いもありそうだ。立花氏は8日の会見でこう語った。

「比例に出たのが4人いました。この夏の選挙に立候補してくれた岡本介伸と丸英治については、(供託金の)600万円を出してくれた。浜田には6年後の5月には議員辞職するようお願いしています。つまり1カ月、岡本に参院議員をさせてやってくれと。岡本にはその後1カ月後に辞めて、熊丸に1カ月参院議員をさせてやってくれと。これはもう先に言っておかないと。次の参院の時もそういうことで事前に言いますので。制度がある以上は国会議員のポストを2人に譲っていきたいと思っています」

 制度上は次々に辞任して参院の議席をたらい回しすることは可能だが、立花氏のように明言するのは極めて異例だ。

 ネットを通じて人気を高めてきたN国。参院選では98万もの政党得票数を得て1議席を獲得した。同補欠選挙でもネットなどを通じて支持を広めようとしている。埼玉の有権者は立花氏の言動や主張をどのように評価するのだろうか。(本誌・田中将介)

※週刊朝日オンライン限定記事