江戸時代の“イメージ療法”が認知症予防に? 帯津医師が解説 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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江戸時代の“イメージ療法”が認知症予防に? 帯津医師が解説

連載「「健脳」養生法――死ぬまでボケない」

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帯津良一週刊朝日#ヘルス#帯津良一
帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある

帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある

※写真はイメージです

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 西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。死ぬまでボケない「健脳」養生法を説く。今回のテーマは「イメージの力」。

*  *  *
【ポイント】
(1)がん治療にイメージ療法がプラスになる
(2)白隠禅師の「軟酥の法」はイメージ療法
(3)「軟酥の法」は脳細胞を潤し認知症予防に

 イメージ療法という言葉をご存知でしょうか。この療法をがん治療に用いて世界中にその名を知られるようになったのが、米国のカール・サイモントン博士です。残念ながら10年前に亡くなりましたが、来日するたびに鰻屋に一緒に出かけて、熱燗で一杯やる肝胆相照らす間柄でした。英語圏ではただ一人の親友だったといえます。

 サイモントン博士は放射線科の医師でしたが、そこで大きな疑問を抱くようになりました。同じ症状の患者さんに同じ治療をして身体的には同じ状態にもっていっても、回復する人と悪化する人に分かれてしまうのです。なぜなのでしょうか。博士はこの疑問を解くために患者さんの心理的、精神的な側面に着目するようになり、サイモントン療法を生み出しました。

 この療法の最初の患者さんは頸部の進行がんを患った60代の男性でした。彼に放射線治療を施しながら、毎日3回、6週間にわたるイメージ療法を指導しました。

 それは、白血球ががん細胞を攻撃するイメージを頭に思い浮かべるというものです。さらに関節炎になったときには、白血球がサンドペーパーを持って関節の棘を削り取るというイメージを指導しました。

 そんな子どもだましのようなイメージが治療のプラスになるのだろうかと思う人がいるかもしれません。しかし、人のイメージの力というものは、本人が思っている以上に心身に影響を与えます。

 私の患者さんにも、海底にうずたかく積まれたがん細胞を大きな魚がやってきてパクリと食べて去っていくイメージを繰り返すことによって、骨盤内のリンパ腫転移を克服した方がいます。もちろん、治療はそれだけではありません。しかし、彼にとってイメージ療法がプラスになったことを私は実感しています。先に紹介した博士の患者さんも9年間にわたり小康を保ちました。


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