球界の一匹狼、落合博満氏に消えない「監督待望論」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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球界の一匹狼、落合博満氏に消えない「監督待望論」

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春日哲也週刊朝日
2007年の日本シリーズを制し、胴上げされる中日の落合博満監督(C)朝日新聞社

2007年の日本シリーズを制し、胴上げされる中日の落合博満監督(C)朝日新聞社

2007年の日本シリーズ第5戦に先発した中日の山井大介(C)朝日新聞社

2007年の日本シリーズ第5戦に先発した中日の山井大介(C)朝日新聞社

 講演会社の社員に話を聞く機会があった。人気講師の話題に及んだ時、名前が挙がったのが元中日監督の落合博満氏(65)だった。

【画像】「あの場面で交代に踏み切れる監督は落合氏しかいない」と言われる試合とは?

「落合さんは歯に衣着せぬ発言で、周りに忖度しない。そこが魅力なんでしょうね。講師として呼びたいという企業や団体は多いですし、講演後にお客さんに話を聞くと、『メディアにしゃべらないイメージがあったけど、話がすごく面白い。今のプロ野球は監督に個性がなくてつまらない。落合さんに監督をまたやってほしい』という声が多いんですよね」。

 落合氏が中日のゼネラル・マネージャー(GM)を2017年1月に退任してから2年が経つ。13年10月から3年3か月務めたGM時代はチームが低迷して思うような結果を残せなかった。

 だが、04年から8年間務めた監督時代はすべてAクラス入りし、リーグ優勝4度、07年には53年ぶりの日本一も達成した。実績だけを見れば「名監督」として称えられる申し分ない成績だ。

 一方で、試合後のマスコミへのコメントが無愛想だったり、球団フロントとの軋轢もあったりした。「オレ流」で誰にも媚びずに、勝負に徹する姿は球団トップの人間からすれば扱いづらいのかもしれない。

 落合氏の采配を象徴する場面として当時社会現象にもなったのが、07年に日本ハムと対戦した日本シリーズ第5戦だった。

 先発の山井大介が八回まで走者を一人も許さない完全な内容。九回も当然投げると思われたが、守護神・岩瀬仁紀にスイッチした。この交代劇には「日本シリーズで完全試合は初の偉業だったのにプロ野球ファンの夢をぶち壊した」、「落合は空気を読め。つまらないことをしてくれた。冷徹すぎる」と批判の声が多かった。

 山井は右手中指のマメが試合途中に破れて投げ続けて限界が近かった。だが、あの場面で交代に踏み切れる監督は落合氏しかいないだろう。批判的な意見も理解できるが、勝利に徹した采配はもっと評価されるべきかもしれない。


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