Perfumeの新作は“未来”をつかんだ進化形!
連載「知新音故」
Perfumeのニュー・アルバム『Future Pop』が発表された。2年4カ月ぶり、通算7枚目のオリジナル・アルバムだ。すでにオリコンのランキングで1位を獲得。世界251カ国で配信され、日本を含む19の国・地域のiTunesエレクトロニック・アルバム・チャートで1位になっている。
【Perfumeの新作『Future Pop』のジャケットはこちら】
Perfumeは広島県出身の“あ~ちゃん”こと西脇綾香、“かしゆか”こと樫野有香、“のっち”こと大本彩乃による3人組テクノポップユニット。2002年にアイドル・グループ“ぱふゅ~む”としてインディーズ・デビューした。
翌年春に上京してPerfumeと改名し、05年に「リニアモーターガール」でメジャー・デビュー。2作目のシングル「コンピューターシティ」以降、中田ヤスタカが全楽曲の作詞作曲を担当し、テクノ・サウンドと歌声を加工した独特のスタイルを実践してきた。07年の「ポリリズム」が大ヒットし、翌年の初のオリジナル・アルバム『GAME』以来、アルバムのすべてがオリコン1位を獲得している。
今回の『Future Pop』は、カラフルなポップ・ソング満載の作品に仕上がっている。全12曲のうち、半数はテレビドラマやCMでおなじみの既発表曲。「TOKYO GIRL」は『東京タラレバ娘』の主題歌。「If you wanna」と「無限未来」は、エレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)の最新スタイル“フューチャー・ベース”を用いたことで話題を呼んだ。
アルバムの幕開け、メンバーが“絵本の中に入っていく感じ、優しさや希望にあふれた曲”と評した演奏曲「Start-Up」が意表をつく。続いてアルバムの表題曲「Future Pop」。アコースティック・ギターによるイントロ、シンセのピコピコからドラムン・ベース風へと変化するサウンド展開がスリリングだ。歌詞は過去と未来の連鎖を物語る。
「If you wanna」は、いつも“キレイ”でありたいと願う女の子の心情を描いた歌で、何かをねだるときのようにネコなで声風のヴォーカルを聴かせる。
