運搬船に大量のカメムシ! 日本車の荷揚げ拒否騒動 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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運搬船に大量のカメムシ! 日本車の荷揚げ拒否騒動

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週刊朝日

カメムシの乱!? (c)朝日新聞社

カメムシの乱!? (c)朝日新聞社

 昔から秋にカメムシが大量発生すると、冬は大雪になるとも言う。昨秋は大量発生し、今冬はまさに大雪に見舞われた。そのカメムシが、海の向こうのニュージーランド(NZ)で、自動車運搬船の入港を拒否させる“騒動”の渦中にいる。

 関係者によると、日本から車などを運ぶ船が2月初旬にNZのオークランド港に着いた際、積み荷から大量のカメムシが見つかった。NZは生態系への影響に極めて敏感な農業国で、船からの荷揚げを認めなかったのだ。

 現地の輸入車業界団体幹部は、3月初めの時点で日本からの車などを運んでいた4隻から港でカメムシが見つかり、荷揚げが認められなかったことを明らかにした。影響台数は1万台以上の規模になるという。

 2隻を運航していた商船三井では、新車と中古車約7千台と建設機械などを運んでいた。トヨタ自動車グループのトヨフジ海運もトヨタの新車とさまざまなメーカーの中古車を運搬していた。商船三井関係者によると、2隻はシンガポールに向かっていて、到着次第、積み荷の車を陸揚げして殺虫処理するほか、船内も殺虫対応するという。

 日本貿易振興機構(JETRO)によると、見つかったのは、クサギカメムシ。このカメムシは大きいもので体長2センチ近く。桃やミカンなど果樹に生息し、果汁を吸う。秋には越冬のため家屋に侵入することがあり、家の壁や窓枠の隙間などに潜り込む習性がある。

 NZは国内で自動車を製造していないため、日本などから新車や中古車を輸入している。現地の輸入車業界団体によると、昨年は新車約16万台と中古車約17.8万台を輸入。日本自動車工業会によると、このうち日本からNZへの新車輸出は5万台弱だった。

 日本から輸出する中古車を船積み前に検査し証明書を発行する横浜の会社は、積み荷への殺虫剤散布に追われている。商船三井関係者は問題の2隻について「NZでの荷揚げがいつになるかわからない」と嘆く。(本誌・浅井秀樹)

*この記事に掲載していた自動車運搬船の写真と写真説明は削除しました。記事とは無関係の海運会社の船の写真を使い、「イメージ写真」と説明していましたが、配慮が足りませんでした。ご迷惑をおかけした関係者のみなさまにお詫びします

週刊朝日 2018年3月23日号


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