AERA dot.

郷原元東京地検特捜検事が指摘する続出する企業のデータ改ざん問題の本当の”戦犯”

このエントリーをはてなブックマークに追加
多田敏男週刊朝日

郷原信郎(ごうはら・のぶお)/郷原総合コンプライアンス法律事務所代表弁護士 1955年生まれ。東京大学理学部卒。東京地検特捜部、長崎地検次席検事などを経て2006年に弁護士登録。総務省顧問・コンプライアンス室長、企業や大学、自治体の第三者委員会の委員長などを歴任 (c)朝日新聞社

郷原信郎(ごうはら・のぶお)/郷原総合コンプライアンス法律事務所代表弁護士 1955年生まれ。東京大学理学部卒。東京地検特捜部、長崎地検次席検事などを経て2006年に弁護士登録。総務省顧問・コンプライアンス室長、企業や大学、自治体の第三者委員会の委員長などを歴任 (c)朝日新聞社

 大手素材メーカーで製品の品質データの改ざんが相次いでいる。神戸製鋼所から始まり、非鉄大手の三菱マテリアル、繊維大手の東レと続いた。東レは経団連の榊原定征会長の出身企業でもあり、「日本のものづくりへの信頼」を揺るがしかねない問題となっている。

 今のところ改ざんがあっても、消費者が使う最終製品の安全性に問題は見つかっていない。企業の不祥事やコンプライアンスに詳しい郷原信郎弁護士は、不安が広がっている原因は、企業だけでなく、十分な対策を打ち出せない経済産業省にもあると指摘する。郷原氏に今回の問題の背景や、対策などを聞いた。

――自動車や電気製品などの安全性について不安が広がっています。

 最大の問題は、企業対企業(BtoB)の取引と、企業対消費者(BtoC)の取引との違いが理解されていないことだ。企業対消費者の場合、販売者の企業が消費者に対して製品に関する全責任を負う。安全性の問題や表示と内容との重要な違いがあれば商品の回収も必要となる。

 一方で企業対企業の場合、製品の素材や部品を納入した企業は消費者への責任は直接負っていない。素材や部品のデータに改ざんがあったとしても、それが最終製品の品質や安全性にどのような影響を与えたのかを調べて公表する責任を負うのは、素材・部品メーカーではなく最終製品を作っている企業だ。



トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む


このエントリーをはてなブックマークに追加