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都民ファースト代表を辞任した小池都知事の“アキレス腱”

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都議選から一夜明け、記者の質問に答える小池百合子・東京都知事(c)朝日新聞社

都議選から一夜明け、記者の質問に答える小池百合子・東京都知事(c)朝日新聞社

 2日投開票の東京都議選(定数127)で追加公認を含め55議席を独占、第1党となった都民ファーストの会(以下は都ファ)。

 大勝利から一夜明けた3日、小池百合子都知事は都ファの代表を同日付で退く意向を明らかにし、後任には、小池氏の特別秘書で同会幹事長の野田数氏が就くという。

 都内で記者団に小池氏は「二元代表制などの懸念があることを考えると、私は知事に専念し、代表は野田氏に戻したい」と語った。

 盤石にみえる小池氏の“アキレス腱”となりそうなのは、足元の都政に山積する課題だ。

 特に市場移転問題では、都議選の告示直前に「豊洲に移転し、5年後をめどに築地市場跡地を再開発する」との基本方針を発表したものの具体性に欠け、今後の詰めの作業が難航することが予想される。移転に反対する「築地女将さん会」メンバーの水産仲卸業者の女性がこう語る。

「現実味がなくガッカリです。最初の移転だけで300万円ほども費用がかかる上、豊洲は土壌汚染の不安も払拭されず、利便性も悪い。5年後まで店を維持できるかどうか。結局、零細業者は潰れてもいいと考えているのでしょう」

 東京中央市場労働組合の中澤誠・執行委員長も、小池氏の方針には否定的だ。

「選挙対策で両方の顔を立てたのかもしれませんが、発表翌々日に築地に説明に来た際、移転推進派の水産卸と青果の代表からも、移転に否定的な水産仲卸の代表からも『二つの市場は困る』と否定された。都側の約束では市場移転に六つの業界団体すべての同意が必要で、水産仲卸が『動かない』と言えば、無理やり移転などできない。基本方針は一度、撤回したほうがいい」

 結局、最大の懸案だった市場移転問題は未解決のまま。もう一つの懸案だった東京五輪の負担削減については400億円超の予算を削減したものの、小池氏がド派手に打ち出した他府県への会場移転や他自治体との費用分担は実現せず、掛け声倒れに終わった。


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