アイドルってなんだろう?って自分自身よくわからないけど(笑)。でも、俳優とは思わないかな。嵐っていうグループのなかから一人派遣されて、違う場所で頑張ってくるという感覚。だからグループに戻ると、「帰ってきたな」という感じになりますね。

──都内スタジオでの撮影中、別の撮影で来ていた二宮(和也)さんが、リハーサル中の大野さんにドッキリを仕掛けたと聞きました。

 そうそう。妻のお国(石原さとみ)を天井裏から覗くシーンだったかな。僕と監督の真ん中にもう一人いるから、助監督か誰かだと思って。僕は真剣に監督の指示を聞いていて、ニノもうなずいたりしてて、でも全然気づかないでいたら……我慢できずに「おい!」みたいなことを言われて。そこで初めてわかった。びっくりしますよね。一瞬わけがわからなくなって、「え?」みたいな。カメラもないからドッキリでもないし。「なんだ、ただ来ただけか」みたいな(笑)。

──この映画では、事務所の後輩である知念侑李さんと初共演を果たしました。

 今回一緒に芝居をして、怒ってる顔や泣いてる顔を初めて見て、すごく新鮮でしたね。ニコニコしてる顔しか知らなかったから。できあがった映像を見たら、ちゃんと(織田)信雄(のぶかつ)になってるし。とくに泣きのシーン、ただの幼い子どもかと思っていた信雄が、愛おしい存在にも思える。感動しました。

──最後に、いまプライベートでの楽しみは?

 料理かな。なにも作らないときもあるけど、一度作ると続けて作ったり。でも、ほとんど自分じゃ食べないの。友達が来たときに食べてもらって、友達がおなかいっぱいになって終わり(笑)。

──自分の料理で喜んでくれるのがうれしい?

 もちろんそれもうれしいんだけど、作ってる過程が好きなのかな。食材をゆっくり切ったり。いまは絵を描いていないから、代わりに料理してる感じ。レシピを見て、「これおいしそうだな、やってみよう」みたいな。

──最近のヒット作は?

 メバルの煮つけ。「メバルの煮つけ食べたいな。じゃあ、釣ってくるか」と。友達が食べて、「うまい!」。そりゃそうだ、魚が新鮮だから(笑)。

週刊朝日 2017年6月30日号より抜粋