水面のボート上で「ブリッジもできる」という驚異のバランス感覚を持つ田中律子 (c)朝日新聞社
水面のボート上で「ブリッジもできる」という驚異のバランス感覚を持つ田中律子 (c)朝日新聞社

「大地の呼吸を体いっぱいに吸い込み、キラキラエナジーをたっぷり充電して、体を吹き抜ける風を五感すべてで感じて、みんなでひとつになりましょう!」

 新興宗教かと見まがうような言葉だが、タレントの田中律子(45)から最近頻出するフレーズという。全国各地をインストラクターとして巡回し、「予約が取れない」といわれる人気のヨガ教室でのセリフだ。

 田中といえば12歳でモデルデビューし、俳優や歌手として活躍。1997年に結婚したが、2012年に離婚し、今は沖縄と東京に拠点を置いて暮らしている。

 タレント業以上に、最近力を入れるのがヨガ。「サップヨガ」と呼ばれる、ボードを使って海上で行うヨガは、協会を立ち上げるほどの熱の入れよう。「日本サップヨガ協会」「沖縄デトックス協会」の代表としても活躍中だ。

 一方で、田中のヨガ教室については、「自己啓発が行き過ぎ」「宗教がかっている」と困惑の声も多い。田中と親交のあるヨガ関係者は、こう話す。

「りっちゃんは今、“魂を解放する”ことをテーマに、踊りながら感情を吐き出すチャクラヨガに心酔しています。踊るうちに涙が溢れ、体内の“気”が浄化され、過去のトラウマが解放される、と話していました」

 そもそも、ヨガは精神をコントロールするための修行の一環として、古代インドで生まれたもの。現在はエクササイズ法として、幅広い世代から人気だ。ただ、田中のヨガは、エクササイズより、「自己啓発」色が強いといわれている。

「りっちゃんがヨガの勉強を始めたのは、離婚に向けた協議の最中。つらい時期をヨガが支えてくれた分、メンタルを意識する向きが強いのでは。だから、エクササイズ感覚でクラスに参加すると、引いてしまう人も少なくないと思います」(前出のヨガ関係者)

 実際に、田中のクラスの参加者からは「スピリチュアルすぎてついていけない……」との声が聞かれる。

「正直、ドン引きしました」

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