<人生は人それぞれだから、去るものは追わない>(7月26日)

 そして飛び出したのが、冒頭の別れの言葉だった。

 浜崎は今、シフトチェンジが必要との指摘もある。

「恋愛の歌を中心に歌ってきましたが、コアなファン層だったかつての女子高生も30代半ば。恋愛よりも家庭へと中心軸が変化しています。作りだす作品とファンとの間にズレが生じつつあります」(芸能記者)

 禁じていた写真撮影を今年のライブから認めたことも、ファン離れを食い止める苦肉の策とみられる。楽曲の販売も不振が続き、浜崎を取り巻く状況は公私ともに明るいとは言えない。

 それでも、「恋愛の歌姫として頑張り続けて」と話すのが、コラムニストのペリー荻野さん。

「作品と自身の年齢に生じるギャップは、クリエーティブな仕事を長く続ける人にしばしば起こる課題。でも松田聖子さんを見てください。54歳で永遠のブリっ子を貫く姿勢は、もはやあっぱれの域。今は人気が少し下火でも、あと15年もすれば流行は回ります。金髪とサングラスをアイコンに、50歳でも60歳でも恋愛の歌を歌い続けて!」

 恋多き歌姫だけに、3度目の幸せの報告も、そう遠くないのかもしれない。

週刊朝日 2016年9月30日号