内閣府などによると、X社は2006年9月22日と07年7月27日に日本赤十字社兵庫県支部に寄付したことで授章の対象となったという。褒状は内閣総理大臣名で贈られるといい、当時はそれぞれ安倍晋三氏と福田康夫氏になる。

 日本赤十字社兵庫県支部はこう話す。

「3年以内で1千万円以上を寄付した団体などが紺綬褒章、褒状の対象。受章したい、と寄付される方もいます。当人のご意向を確認して省庁に書類を出し、手続きをします。山口組の関係の会社ですか? 授章に関する審査は省庁側でやるので、なんとも言えないのですが、事実であるなら、ちょっと……」

 そこで褒状の所管である内閣府賞勲局に聞いてみると、

「確かにこちらで審査はしますが、その過程については話ができない。山口組の会社に国がお墨付き? 当時、誰が審査したのかわからないので答えようがない」

 山口組の「会社」に国がお墨付きを与えたような褒状の授章。あまりにお粗末ではないのか?

週刊朝日 2016年6月24日号