亡き李香蘭と美輪明宏 二人を繋いだあの作家の「自決」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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亡き李香蘭と美輪明宏 二人を繋いだあの作家の「自決」

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「3時のあなた」で司会をしていた頃 (c)朝日新聞社 

「3時のあなた」で司会をしていた頃 (c)朝日新聞社 

 9月7日午前10時42分。伝説のスター「李香蘭」こと山口淑子さん(94)は、弟や妹とその家族十数人に見守られながら、東京都千代田区の自宅で静かに息を引き取った。

 4年前、弊誌のインタビューで、山口さんはこう明かしている。

「『3時のあなた』では、高峰三枝子さんがエンターテインメント、芳村真理さんがファッションをやってらした。でも、私の専門って別にないんでね。結局、社会とか国際問題をやることになったの。最初に番組で中東へ行こうとなったとき、ユダヤとパレスチナはなぜ戦っているのか、ということを飛行機の中で勉強したのを覚えてますよ。それくらい知らなかった」

 しかし、PLOアラファト議長や元赤軍派幹部の重信房子のインタビューというスクープで話題をさらうまで、それほど時間はかからなかった。

 芳村さんは、山口さんの素顔をこう話す。

「明るくて、体当たりの取材で生番組のワイドショーに向いている人でした」

 山口さんが「仲良くしている」と名を挙げたのは美輪明宏さん。美輪さんに聞くと、親しくなったきっかけは、三島由紀夫氏の自決事件を取り上げた「3時のあなた」だったという。

「あの事件でジャーナリズムは三島さんのことを『犯人三島』と否定的に伝えていました。親しくしていた私は、あちこちの番組で三島さんを弁護しました。『3時のあなた』にも出させていただきましたが、事件前は三島さんや私の前で『三島先生』と低姿勢だったあるジャーナリストが、『三島』と呼び捨てにしたんです。そうしたら、山口さんが『あくまでも私は三島先生と呼ばせていただきます』ってハッキリおっしゃった。生番組でですよ。ありがたいと思って、それで今度一緒にお食事でも、という話になりました」

 経済評論家の邱永漢(きゅうえいかん)氏のレストランでの食事や、美輪さんが自身の舞台やコンサートに招待するなど、つき合いは長く続いた。

週刊朝日  2014年10月3日号より抜粋


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