帰省したら母に「奴隷扱い」 罪悪感が生んだ“遠距離介護”の悲劇 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

帰省したら母に「奴隷扱い」 罪悪感が生んだ“遠距離介護”の悲劇

このエントリーをはてなブックマークに追加

 ふるさとに暮らす老いた親が、いよいよ動けなくなったとき、あなたはどうするだろうか。同居して世話するのも一案だが、離れて支える“遠距離介護”を選ぶ人もいる。「同居」だけが介護ではなく、もちろん別居もメリットはあるが、意外な苦労もあるようだ。

 東京都在住のアキコさん(仮名・61歳)は8年前、西日本の離島に住む父の膀胱がんが悪化したのを機に月2回、実家へ通い始めた。新幹線とバスを使って片道7時間。だが、父の病状進行に従い、アキコさんは東京に戻れなくなっていった。

「当初は母と一緒に父を介護するつもりだったのに、母は介護も家事も放棄し、私に丸投げしたんです」

 当時アキコさんの2人の娘はすでに独立し、夫は単身赴任中。フリーランスで編集などを請け負う自分が、「東京を離れられない」とも言い張れない。帰省中に仕事をしようと思ったがこなせず、結局廃業した。

「自分の世界を一つ失った喪失感は大きかった」

 父の要介護認定を受けようとしたが、母は「娘がいるのにみっともない」と拒否した。

 娘への依存と支配を日に日に強める母は、アキコさんに家事以外の外出をほとんど許さなかった。「奴隷のように扱われる」生活が2年続いたころ、アキコさんの心に張りつめていた糸がプッツリと切れた。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

関連記事関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい