池田清彦早大教授が「温暖化はいいことなのだ」と言う理由 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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池田清彦早大教授が「温暖化はいいことなのだ」と言う理由

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 この冬、各地を襲った大雪について「地球温暖化の影響」という説もある中、生物学者で早稲田大学教授の池田清彦氏は、「温暖化はいいこと」だと話す。その理由とは。

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 今冬の関東は2月に2度の大雪が降った。2度目の雪は、関東で生まれ育った人にとっては経験したことのない豪雪だった。1983年から84年の冬も、関東は雪国のようだったことを覚えている。当時、茨城県の取手市戸頭に住んでいた私は、月曜日の朝9時の山梨大学の講義に間に合うべく、長靴を履いて雪を踏みしめて、4時台の始発の電車に乗り込んで、関東鉄道常総線で戸頭から取手に出て、常磐線で日暮里まで行って山手線に乗り換え、新宿に辿り着き、特急に乗って甲府までやって来たのだ。茨城、千葉、東京、神奈川、山梨と1都4県にまたがる大旅行だった。

 何でそんな所に住んでいたかについては、長い説明が必要でめんどうくさいので書かないが、それはともかく、やっとのことで講義室に着いてみると、学生は一人しかいなかったことも度々であった。山梨大学の構内や家の周りの雪かきも大変なら、通勤も大変で、大雪が降るのはスキー場だけにしてくれと思っていた。今回の雪は83~84年の比ではなく、山梨県は甚大な被害だったと聞く。人為的温暖化論者は、またぞろ大雪が降るのも温暖化のせいだと主張するかもしれないが、本当にCO2が温暖化の主因ならば、雪が降らないくらい温暖化するまでCO2を排出すればよろしいのではないですか。

 温暖化して困るのは、世界人口が72億人もいて、国境が固定され、移住もままならないからであって、生態系の収容力という点からマクロに見れば、温暖化すれば、植物の生産力は上昇し、動物の食物量は増大するに決まっているから温暖化はいいことなのだ。

 中生代白亜紀は、今より平均気温が少なくとも摂氏5度以上、一説には10 度以上高かったと言われ、南極も緑あふれる大陸で恐竜が闊歩していたに違いない。植物の生産力は現在よりもはるかに高く、そうでなければ、ゾウの数倍以上も体重がある植食性の恐竜を養えるわけがない。数万年後に白亜紀と同じ気候になれば、人類は今よりもっと豊かに暮らせるはずだ。

 もっとも私自身は気候変動の主因がCO2の排出増加にあるとは露ほども思っていないので、温暖化するにせよ寒冷化するにせよ、CO2のコントロールのために使う税金を、気候変動に適応するために使うべきだと思っている。太陽の活動は低下傾向にあるので、地球はしばらくは寒冷化に向かうだろう。効果が全く期待できないCO2削減に使う税金のほんの一部で、除雪車を千台ほど買ったらどうかしら。来年の冬も大雪降るぞ。

週刊朝日  2014年3月21日号


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