王将社長刺殺 仕事の鬼とメダカ愛好家の素顔 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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王将社長刺殺 仕事の鬼とメダカ愛好家の素顔

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死亡した大東社長(左)。この笑顔はもう見られない (c)朝日新聞社 

死亡した大東社長(左)。この笑顔はもう見られない (c)朝日新聞社 

 2013年12月19日朝、「餃子の王将」を展開する王将フードサービス本社(京都市山科区)前で、大東隆行社長(72)が何者かに銃撃され、死亡した。

 銃弾は4発発射され、すべてが胸などに命中していた。毎朝6時半に出勤し、自ら掃除をするなどしていた大東社長。その際に襲われた。そんな日課を把握した計画的な犯行とみられる。

 一方で王将フードサービスによれば「脅迫や不審な電話、手紙などもなかった」と、謎が探まっている。

 大東氏は創業者の加藤朝雄氏の義理の弟にあたり、00年に社長に就任。徹底した現場主義と厳しい社員教育で、上場企業に育て上げた。

「朗らかな人柄で親しまれていました。拳銃で殺されるなんて……」

 大東社長と30年来の付き合いがある知人はこう話す。

 大東社長のモーレツぶりをあらわすエピソードには、ことかかない。

 1日18時間労働を自認していた大東社長。店舗の床にスノコを敷いて眠り、朝は鍋でお湯をわかして体をふいていたという。

 社長になってからもよく、飛び込みで店舗をめぐった。白衣に着替えて厨房に入ったり、テーブルを片づけたりと、パートやバイトとともに汗を流していた。

 有名な新入社員の特訓も、大東社長が「熱意」を試そうと考案したもの。いまや名物として知られる。

 国内外に650店舗以上ある餃子の王将。すべての店長の顔や名前はしっかりと記憶。長く働くパートさんの誕生日まで覚え、プレゼントを用意する。

「一緒に王将の店に行けば『ワシの焼く餃子が一番うまい』と厨房で焼いてくる。餃子にかける執念はすごかった」(前出の知人)

 一方で、レース用の鳩やメダカの飼育が趣味だった。そちらも徹底していて、「メダカは大きな水槽に2千匹か3千匹いると言っていた。どんなに忙しくとも、寝る時間を削って世話。そして翌日はいつものように朝6時半には出社。まさに仕事の鬼でした」(同前)

 上場企業のトップを拳銃で射殺という前代未聞の事件。事件の詳細はまだわかっていないが、大東社長は、不動産投資もしていた。

「4発撃ってすべてが命中。腕に覚えがある者の犯行でしょう。不動産やゴルフ場を巡るトラブルで、裏社会や右翼団体ともめていたという情報もある。恨みによる犯行ではないか」(捜査関係者)

週刊朝日 2014年1月3・10日号


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