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4割5分5厘の打率でオープン戦首位打者となったマリナーズの川崎宗則(30)。好調にも関わらず、日本での開幕戦や4月7日(現地時間6日)のアメリカ初戦の出番はなく、8日(現地時間7日)にようやく、メジャー公式戦初出場を果たした。日本なら疑問の出る采配だが、その背景には契約にある、とスポーツジャーナリストの生島淳氏は言う。
川崎とマリナーズが結んだのはメジャー契約ではなく、マイナー契約だ。メジャーリーグは契約が優先される社会。少なくとも4月の1カ月間は、メジャー契約の選手の起用が優先される。
先発ローテーションが年俸の順番に並ぶのは珍しくないし、野手もオープン戦でどれだけ調子が悪くても、高額のメジャー契約を交わしていれば間違いなく先発に名を連ねる。メジャー契約の選手にお金を投資し、「元を取る」という発想なのだ。
川崎とは反対の立場にいるのが、手術後のリハビリに取り組むレッドソックスの松坂大輔(31)。松坂の場合、契約金も高額なため、戦列に復帰すれば必ず先発に戻るチャンスが与えられる。これがメジャー流だ。
もちろん、川崎にもチャンスはある。球団側が様子を見るのは4月いっぱいまで。それからは選手の結果次第で、調子が良ければラインナップに加わることも。2006年にドジャースとマイナー契約を結んだ斎藤隆は開幕早々、故障者の代わりに昇格してすぐに結果を出し、地位を確立した。
※週刊朝日 2012年4月20日号
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