動物写真家が教える「身近な野生動物」の撮り方 被写体を引き立たせる背景に注目 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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動物写真家が教える「身近な野生動物」の撮り方 被写体を引き立たせる背景に注目

【特集】動物写真の世界へようこそ(1)

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福田幸広dot.#アサヒカメラ#動物写真
兵庫県・六甲山中のウリボウ(イノシシの子ども)。この場所へはもう20年以上通っている。昔は人なれした個体が多くいたが、最近では数が減り、出合うのにひと苦労する。一回の撮影に10日以上滞在できるように準備して、相手の動きを把握しながら撮影する■キヤノンEOS 5D Mark IV・EF24~70ミリF4L IS USM・ISO1600・絞りf8・250分の1秒

兵庫県・六甲山中のウリボウ(イノシシの子ども)。この場所へはもう20年以上通っている。昔は人なれした個体が多くいたが、最近では数が減り、出合うのにひと苦労する。一回の撮影に10日以上滞在できるように準備して、相手の動きを把握しながら撮影する■キヤノンEOS 5D Mark IV・EF24~70ミリF4L IS USM・ISO1600・絞りf8・250分の1秒

『アサヒカメラ』2019年12月号では「動物写真の世界へようこそ」と題し、動物写真の撮り方を75ページにわたって大特集!「シーンごとの最適なカメラやレンズ構成」「絞りやシャッター速度、ピントの合わせ方」といった初心者向けの基本のテクニックから、「背景の扱い方や画面の切り取り方」そして「動物と対峙する姿勢やマナー」までを、第一線の動物写真家たちが教えてくれました。

 今回はそのなかから、写真家・福田幸広さんが指南する「野生動物の撮影テクニック」を紹介します。

【大迫力の「オスジカの角合わせ」戦う目にいちばん力が入ったときにシャッターを切った。作例はこちら!】

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 比較的撮りやすい有名な撮影地でオリジナリティーのある写真を撮るにはどうすればよいか。それには観察すること。観察とは相手を知ることだ。相手の動きがわかれば次の動きが予測できるようになる。

 実践テクニックとして最も気にしているのは「背景」。どの方向から写した際の背景が最も被写体を引き立たせてくれるのかを瞬時に判断し、撮影ポジションを決定する。ふつう、野生動物を目の前にすると、その可愛さやすごみに圧倒され、最初に見た位置でシャッターを切ってしまう。相手にのみ込まれない冷静さが必要だ。被写体が目の前にいないときも常に周囲に目を配り、光の方向や背景となる場所を確認するくせをつけよう。

 フィールドでは望遠ズームレンズが使いやすい。100~400ミリや150~600ミリなどはレンズメーカー製品も多いので手が届く価格のものを購入すればよい。画面サイズがフルサイズよりも小さいAPS-Cのカメラと組み合わせて撮影倍率をかせぐのも手だ。プロが持つ「バズーカレンズ」を見て、「私のレンズでは短すぎるから撮れない」と言うアマチュアによく出会うが、それは間違い。短めのレンズなら風景の中にいる動物を写しとればいい。

 多くの種類の動物を撮影するよりも一つの種をじっくりと時間をかけて撮影するほうがずっと写真に深みが増す。好きな動物がいるのならその動物から撮り始めるか、ひと通り撮影した後にいちばん興味の湧いた1種類に決めて撮影するのがいいだろう。


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