早稲田大学と慶應義塾大学。私大の両雄にわが子を合格させるためには、どの高校を選ぶべきか。首都圏中高一貫校の早慶合格率(合格者〈併願合格はそれぞれ人数にカウント〉÷卒業生数×100)ランキングと、早慶を含む難関私大(早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大)の合格者数が伸びている学校ランキングを、現在発売中の「カンペキ中学受験2018」(朝日新聞出版刊)よりお届けする。

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■女子校・共学校が上位の早稲田 男子校が上位を独占する慶應

 表1が首都圏中高一貫校の早稲田大学合格率ランキングだ。早稲田大トップは女子学院で92.49%の高率。併願合格している人も多いと見られるが、それでもほぼ全員が早稲田大に合格している割合になり、2位に大差をつけている。最近、早稲田大は女子の人気が高くなっている。10年前、女子は全学生の30%だったが、2016年は37%にアップしている。

 2位は開成で70.93%だ。合格者数はトップの283人だが、合格率では2位になる。3位は麻布、4位は渋谷教育学園幕張、5位は聖光学院の順で、ここまでが6割を超えている。早稲田大は30位の早稲田でも39.47%で、慶應義塾大30位の市川の24.71%より高いことが分かる。早稲田大は13学部、慶應大は10学部で、早稲田大のほうが学部数が多く、その分、合格者も多いことが理由だ。さらに入試方式の違いもある。早稲田大の一般入試は、学部別入試とセンター試験利用入試があり、受験チャンスが2回ある。一方、慶應大は学部別入試だけだ。このことも影響しているとみられる。

 首都圏中高一貫校の慶應義塾大学合格率ランキングが表2だ。慶應大のトップは浅野で58.8%。2位は聖光学院、3位は麻布、4位は栄光学園、5位は合格者数トップの開成と、ここまですべて男子校だ。

 しかも神奈川の学校が3校もトップ5に入っている。慶應大では、全学部の1年生が、神奈川にあるキャンパスで過ごす。特に理工、総合政策、環境情報の3学部は4年間、神奈川にあるキャンパスで学生生活を送る。そのため、神奈川の学校が強いのだろう。女子校トップは6位の女子学院、共学校トップは9位の渋谷教育学園渋谷だった。

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安田賢治
安田賢治

NEXT10年前から合格者数が伸びている学校は…
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