――「好き」を伸ばすという意味で、工夫していることはありますか。

 すごいなと思うのは、キャラクターの衣装の色や飾りが、細かい部分まできちんと頭に入っていること。本物を自分の手で再現したい、という強いこだわりがあるんです。なので、景寅が頭のなかのイメージをすっと形にできるよう、色のついたガムテープや、キラキラ光るテープとか、使えそうな素材を日頃から集めておくようにしています。目の部分を光らせるには、カラーセロファンがマストなんですが、使おうとして家になくて、急いで雑貨店に走ったこともありました。なんだか景寅の助手みたいになってますね。

工作に使う素材集めは川崎さんのお仕事(本人提供)
工作に使う素材集めは川崎さんのお仕事(本人提供)

――作ったものはどうしているんですか。

 作品は日々写真に残しつつ、お気に入りは景寅が決めた場所に飾っています。景寅にとって一つひとつが大切な作品。作ってから3、4カ月後に、「あれはどこいった?」と唐突に聞かれるので、全てとっておいてます。とはいえ、毎日作るのでものすごい量……、使ってない一室を保管の専用部屋にしています。

保管専用部屋だけでなく、家のなかは景寅くんの作品でいっぱい(本人提供)
保管専用部屋だけでなく、家のなかは景寅くんの作品でいっぱい(本人提供)

――習い事がたくさんある時代、子どもに何をやらせるべきかという迷いはありませんか。

 実は子どもが生まれる前は、やらせたい習い事をあれこれと考えていました。でも、体験教室や見学会にいろいろと足を運ぶうちに、幼いながらにやりたいこととやりたくないことの意思がはっきりと見えてきたんです。本当はピアノもやらせたかったんですが……、親のやらせたいことと子どものやりたいことは違いますね。興味を示さないことは無理強いせず、乗り気になったタイミングで挑戦させればよいと考えるようになりました。

――工作以外に景寅くんが取り組んでいることはありますか。

 プログラミング教室に興味を示したので続けています。そして、日本語よりも英語のほうを早く話し始めたんですが、中国語、スペイン語も2歳ぐらいから習っています。とくに中国語は好きみたいで、日常会話レベルまで上達しています。公園で出会う外国のお友達に自分から声を掛けて、すぐに仲良くなれる景寅がうらやましくなります。お友達ができるという喜びがあるので、言葉が手段となることを理解しているのかもしれません。

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