発達障がいグレーゾーンの子どもは、学校ではそれなりに頑張れてしまう分、家庭でのサポートが大切になってきます。埼玉学園大学教授で公立小中学校の現場を見てきた藤枝静暁先生、臨床発達心理士の吉野加容子さんが読者の悩みに答えてくれました。子育て情報誌「AERA with Kids」から紹介します。

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語彙が増えない

関心ある分野+αの体験を通じて語彙を獲得していく

 語彙が増えづらいとのこと、おそらく言葉だけでは記憶が定着しづらいタイプかと思いますので、体験から獲得してはいかがでしょう。教科書に書かれている知識・情報のような意味、記憶は頭に入ってこなくても、個人が経験したエピソード記憶は脳に定着しやすいからです。

 興味の偏りが大きいということは休日の行動、遊びもパターン化されている可能性が。そこで、オススメなのが先に体験してから語彙を増やすこと。電車好きなら、電車を見に行くついでにハイキングをする、友人に会いに行くなど。体験したことを会話で振り返るといいですね。(吉野さん)

興味があることを相手に伝わるように説明してもらう

 現在、担任の先生、スクールカウンセラー、受診していれば医師、少なくとも3人は支援に関わっているようなので、まずはその方たちに「家庭での対応」を聞いてみるのがいいと思います。

 そのうえで、子どもが興味をもっていること、たとえば乗り物好きなら、新幹線や車などの本、図鑑などで語彙を増やされてはいかがでしょうか。「お母さんにも最近開通した西九州新幹線のこと教えて」などと聞いて、説明してもらうのもアリ。その際に5W1Hなどの基本的なスキルやルールを教えて、相手がわかるように伝える練習をしていきましょう。(藤枝先生)

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AERA with Kids編集部
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