料理法はまず、リュウグウノツカイを三枚におろし、皮をはぐ。それを刻んで炒めて、しょうゆで味付けした。身は白い筋が入っていて、水分が多く、透明感のある肌色だが、加熱すると白色に変化したという。

 肝心のお味は、ヒラメのように筋肉が多いわけではないので、歯応えはほとんどないそうだ。15分以上熱しても水が出て、ベチャッとした食感で、お世辞にもおいしいと言えなかったそうだ。

「定置網にかかっていたリュウグウノツカイなので、鮮度は高かったはず。なのに、味はいまひとつ。同じ深海魚でも、富山湾にすむゲンゲはおいしいのですが……」(伊串さん)

 リュウグウノツカイ、華やかな見た目と違って、味のインパクトはほとんどなし。期待外れだった。伊串さんによると、深海魚は食べると下痢をしたり、毒にあたったりするものもあるとか……知識がないまま、むやみに食べないようご注意あれ。

(ライター・若林朋子)