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第50回 「追われて生きる」のも悪くない

文・大谷由里子

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マンガ/上大岡トメ

マンガ/上大岡トメ

連載が本になりました!1月20日発売です『ごきげんで生きる48の方法』

大谷由里子著/イラスト・上大岡トメ
定価:1,404円(税込)

978-4022513335

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 考えたら、わたしの人生、いつも何かに追われている気がする。

 子どもの頃は、宿題、テスト、習い事、後片付けにお手伝いに追われていた。

「早くしなさい」

「まだ、できてないの?」

 と、いつも母や父に責められてきた。

 しかも、わたしは、勉強嫌いだったし、人の話を聴いていないし、何をやるのも遅かった。

 だから、責められて追われるたびに、とても辛かったし、

「わたしなんて、本当にダメな人間なんだ」

 と、子ども心にネガティブになっていた。

 そして、中学、高校も相変わらずテストに受験にクラブ活動に追われていた。

 中学生の時、テニス部だったわたしは、クラブだけでなく、コートの整備、朝練、練習試合に追われていた。

 高校生の時も英語クラブに、宿題に受験に、合唱コンクールといろいろ追われていた。

 大学生の時は、サークルに追われ、塾のバイトに追われ、恋愛に就職活動に追われていた。

 それだけでも、毎日、なんだかんだあるのに、旅行やコンパや飲み会を入れるから、とにかく、毎日何かに追われていた。

 働き出してからは、仕事に追われ、結婚したら、子育てに追われ、50歳過ぎて、ふと思い立って大学院に行ったために、修士論文やレポートにひたすら追われている。

 そして、ふと、思った。

「なんで、わたし、ずっと、こんなに追われる生活をしているのだろう?」

 他人から見たら、「しんどそう」「大変」と、思われているかもしれない。

 でも、わたしの人生って、大変でしんどかったのかなあ。

 そんなことを考えているうちに、疑問が浮かんだ。


(更新 2016/2/ 2 )


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プロフィール

大谷由里子(おおたに・ゆりこ)

 1963年奈良県生まれ。京都ノートルダム女子大学を卒業後、吉本興業に入社。故・横山やすし氏のマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし注目を集める。2003年、研修会社の志縁塾を設立。「笑い」を取り入れた「人材育成研修」は、NHKスペシャルなど多くのメディアで話題となっている。 現在は、年間300を超える講演・研修をプロデュース中。主な著書に『仕事で大事なルールは吉本興業で学んだ』(こう書房)、『はじめて講師を頼まれたら読む本』(中経出版)など多数。