桃山商事の清田代表(左)と佐藤広報(右)
桃山商事の清田代表(左)と佐藤広報(右)
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 失恋から立ち直るにはさまざまな方法がある。傷心旅行に出かけたり、友達に愚痴ったり……そしてそこにもうひとつ、「失恋ホスト」に相談するという手がある。10代から50代まで、幅広い世代の女性の「恋バナ」を聞く、失恋ホストの活動に追ってみた。

 失恋ホストは、恋バナ収集ユニット「桃山商事」という、3人組男性が行っている活動。彼らはいずれも30代で、「自社」サイトの中で女性からの恋愛相談を受けつけている。多数の応募があるなかで、会える人とは実際に会い、遠方の人はメールでやりとりし、全力で恋の悩みに耳を傾ける。ホストとは言うものの、相談は完全無料だ。というのも、この活動自体が趣味の延長として始まったからだ。

●男子校から「毎日が女子会」状態でパニック

 桃山商事は清田代表、佐藤広報、森田専務という3人のメンバーで構成されている(いずれもユニット内での名前)。実際にホストの経験はなく、普段は佐藤広報は会社員、清田代表は文筆業など、それぞれの仕事に従事している。清田代表と佐藤広報はもともと同じ男子中高の同級生。きっかけは、ふたりの進学先がたまたま女子の多い大学だったという。

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