「野崎氏の死についていろいろ聞かれましたが、2年くらい会っていなくて、特別、話すことはなかった」
野崎氏は生前、国会議員の秘書とも交流があった。
本誌既報のとおり、野崎氏は田辺市に自身の遺産を全額寄付する遺言書を残していたが、その遺言書も国会議員の元秘書宛てに届いたものだった。
田辺市は家庭裁判所の「検認」を経て、遺言書を真正と判断して遺産の受け取りを表明している。野崎氏と20年来の交友があった知人はこう語る
「野崎氏に高利でカネを貸し付けられた人は田辺市にも多く、市が遺産を受け取ることには反発もある。それに、野崎氏の親族から『筆跡が、ある弁護士事務所に勤める事務員に似ている』と、遺言書の真贋をめぐってクレームがついているそうです」
「謎の死」の真相だけでなく、「遺産」をめぐる対立も複雑怪奇。視界が晴れる日は来るのだろうか。(今西憲之)
※週刊朝日 2020年5月8‐15日合併号

