今日(2日)、道東の帯広でエゾヤマザクラの開花が観測されました。平年より2日早く、昨年より4日遅い観測です。
北海道の観測は主にエゾヤマザクラ
北海道では4月20日に松前でサクラが開花し、その後、26日に函館、30日に札幌、昨日(5月1日)に室蘭でサクラの開花が観測されました。
これまでに開花が観測されたサクラは全てソメイヨシノです。(松前は松前町の独自観測)
しかし、ソメイヨシノは寒さに強い品種ではなく、道内でも道央や道南など、比較的気温の高い所でしか見られません。
北海道で最も多くみられる品種は寒さに強いエゾヤマザクラです。道内に8地点ある気象官署、測候所のうち、函館、札幌、室蘭の3地点がソメイヨシノ、残り5地点がエゾヤマザクラを標本木に設定しており、道内のサクラの観測は主にエゾヤマザクラで行われています。
ソメイヨシノに比べて色が濃い
エゾヤマザクラは寒さに強いだけでなく、花の色がソメイヨシノよりも濃い紅色をしているという特徴があります。花が咲き始めるとともに、赤色の葉の芽が開くため、木全体はソメイヨシノと比べてかなり赤い印象を受けると思います。
また、気温が低いほど花の色はより鮮やかになると言われています。そのため、本州で見られるエゾヤマザクラよりも北海道のエゾヤマザクラの方がより鮮やかに、道内でも道南のものより道北や道東のものの方がより色が濃くなります。
春の訪れを感じさせてくれるサクラの花にも、北海道ならではの味があるということですね。