月1千万円の養育費――。
3年の結婚生活で破綻したダルビッシュ有と紗栄子の離婚協議中、漏れ聞こえた金額は、まさにメジャー級だった。ところが1月19日の離婚成立後、報じられる合意内容は、
「一時金5億円に養育費月500万円」
「慰謝料なしで養育費月200万円」
などとばらつきはあるものの、金額はトーンダウンしてみえる。
離婚問題に詳しいフラクタル法律事務所の田村勇人弁護士が言う。
「世帯収入が1千万円で妻が専業主婦なら、子ども1人10万円くらい。養育費が月200万円だとすれば額面だけ見ると高額ですが、ダルビッシュ選手の年収から考えると、抑えた金額で決着したと言える。報道では、財産分与を含めて『慰謝料』と言っているようですが、『慰謝料なし』でも財産分与で、婚姻中に得た財産の半分はもらえる。その辺の協議にもよるので、どちらが勝ったかは判断できません」
あまりにセレブな話すぎて「勝者はどちらでもいい」と思っている読者の皆さん、実は2人の離婚話で学べることがあります。離婚を控える(!)ご夫婦には、聞き捨てならない話を紹介しましょう。
「野球選手のダルビッシュさんは、今後も何が起こるかわからない。もし収入が大幅に下がったり、ケガで引退したりしたら、養育費の減額を求めることができます。あと、これは弁護士でも知らない人が多いのですが、今後、ダルビッシュさんが再婚して新たに子どもが生まれれば扶養家族が増えるので、紗栄子さんに養育費を下げるよう協議できます」(同事務所の堀井亜生〈あおい〉弁護士)
さて、どちらが勝者か、の話に戻ろう。
「考えようによっちゃダルの勝ちみたいなもの」
そう話すのは芸能リポーターの石川敏男氏。
「紗栄子が最初に要求したとされる金額をだいぶ下回る金額になっている。紗栄子のお父さんは、慰謝料についても意見を言っていたみたいですね。財布の管理をしていた紗栄子が自分名義の貯金をしていた可能性があって財産分与を受けられると踏んでいたからこそ、この金額で決着できたという見方もできます」
離婚の金額では優位に立ったはずのダルだが、肝心のメジャー契約では事情が違ったようだ。