このやり方は、個々の社員のモチベーションを上げる機会を増やすといわれています。個別の対話機会が多いので自然と褒める機会も増えるだけでなく、評価に対して納得性が高まるからです。さらに、評価の際は相対的なコメントは控えたりするなどの工夫をすることで、モチベーションの低下を最小限にし、逆に上げる機会を増やすことができるのです。

 人は、自分が特別であると思われたいという意識があります。「君には大いに期待している」と選ばれた存在のように思われたいという意識が高いのです(相対評価が嫌だということと矛盾するようにも思えますが)。
 
 こうした「特別扱いしてほしい」「かまってほしい」「思いどおりにならないと、すぐすねる」などの気持ちをもった若手社員を「ベビー社員」と命名した著作がありましたが、批判するよりは巧みに活用して「特別に期待している」と伝えてモチベーションを上げてもいいのではないかと私は思います。

西野一輝(にしの・かずき)/経営・組織戦略コンサルタント。大学卒業後、大手出版社に入社。ビジネス関連の編集・企画に関わる。現在は独立して事務所を設立。経営者、専門家など2000名以上に取材を行ってきた経験を生かして、人材育成や組織開発の支援を行っている。

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