「もう一回、表紙を宮崎でということだったら、ぜひ、お受けしますよ」
今年、40年ぶりにビキニ姿を披露したカレンダーが注目を集め、“奇跡の大ブレイク”として話題をさらった女優の宮崎美子さん(62)。
1980年、熊本大学3年の時に篠山紀信さんが撮影した「週刊朝日」の「女子大生シリーズ」の表紙が大きな話題となった。「週刊朝日」の表紙がきっかけで、ミノルタ(現コニカミノルタ)のCMにも登場し、瞬く間に芸能界のスターダムを駆け上ったのが、宮崎さんのデビュー秘話だ。
奇跡の大ブレイクについて今年10月末、本誌が所属事務所に取材依頼すると、「これ以上、聞かれて答えることもないですから……」とまさかの取材拒否。その後、「表紙だったら」と冒頭の言葉が続けられた。
だったら、やるしかない――。来る2021年は、現存する最古の総合ニュース週刊誌でもある「週刊朝日」の創刊99周年という記念イヤー。
本誌にとっても、長年続く名物企画「女子大生モデル」元祖の宮崎さんは、99年という歴史を語る上で欠かせない存在だ。さらに、宮崎さんを撮るならば、40年前に撮った巨匠、篠山紀信さんしかいない。この2人がタッグを組んだ表紙を、記念すべき99周年イヤーの最初に出版される新年号にしよう――。
こうして動き始めた表紙プロジェクト。篠山さんは晴れて23年ぶりに「週刊朝日」表紙にカムバックすることに決まった。
今回の表紙は「午前中の柔らかい光の中、外で撮る」というのが篠山さんのイメージ。天気を心配する編集部の不安をよそに、「晴れると思っていれば、晴れるものなんですよ」との篠山さんの言葉通り、撮影当日は朝から綺麗な青空が広がった。
そして撮影当日。「もっと、はにかんだ顔してよ」(篠山さん)、「うふふふ……」(宮崎さん)と、微笑ましくも真剣勝負の2人のやり取りから、時の経過を感じさせない奇跡のショットが生まれた。