桜美林大時代には、東海大・菅野智之(現巨人)の記録に並ぶ、首都大学リーグ年間7度の完封を達成。53イニング連続無失点など、アマ球界屈指の好投手だった。16年のドラフト会議では、外れ1位として史上最多5球団からの指名を受け、抽選の結果ロッテが交渉権を獲得。都立高出身初の1位指名としても話題になった。

「大学時代はまさに無双状態。どんなに良い投手でも相手打線をゼロに抑え続けるのは至難の技だが、それでもやってのけた。菅野までは行かないまでも、プロでもそれ相応の数字は期待されていた。しかし打たれるならともかく、マウンドに立てないのだから計算に入れられない。故障がいつ再発するかも分からない。首脳陣や編成部門からすると頭が痛い」(ロッテ担当記者)

 平沢と同じく、佐々木千隼も負傷などの影響はあったとはいえ、これまで期待に応えられていないのが現状だ。

 ロッテは17年以降のドラフトでも、安田尚憲(17年)、藤原恭大(18年)、佐々木朗希(19年)と、ここ数年は毎年注目の選手を1位指名で獲得している。チームの潜在能力だけを考えると球界トップと言っても過言ではない。

 安田、藤原は昨シーズンから出場機会を増やし、順調にプロでのキャリアを歩んでいる。また、“令和の怪物”佐々木朗希もデビューを控える。平沢、佐々木千隼も、彼らには負けていられないはず。ともに成長し、切磋琢磨する姿を今シーズンは見せて欲しい。