■表紙に公爵夫人の称号

 さらに、20年10月に行われた経済誌「フォーチュン」主催のバーチャルサミットで、メーガンさんは、「“ユーザー”という言葉で利用者を意味するのは、SNSと薬物中毒です」と話した。これは、ネットフリックスで配信されているドキュメンタリー映画「監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影」で引用された専門家の言葉と同じと言われた。このように過去に盗作疑惑が何回か浮上しているため、今回も「またか」という視線を投げられたのだった。

 しかし、出版発表の翌日にアーヴェリスさんが「説明と公開された抜粋を読みましたが、同じ物語ではなくテーマも違う。類似点は見当たらない」と全面否定。彼女の素早いきっぱりとした反応に、「よほどトラブルに巻き込まれたくなかったに違いない」と言われている。とはいえ、父親と息子の絆やベンチと似た題材がそろっていることから、盗作を疑う声はくすぶっているようだ。

 さらに、メーガンさんは表紙に著者として、「メーガン、サセックス公爵夫人」と明記した。王室の評判を落とす発言を連発して離脱の正当性を訴えたメーガンさんが、結婚の際にエリザベス女王(95)から授与された称号を誇らしげに著書に記す。メディアは、女王が弁護士を通して、出版社に称号を削除するように申し入れたと報じた。

■コロナ禍で撮影の写真

 これを受けて英国のデイリーエクスプレス紙が緊急アンケートを実施。約2万8千人の回答者の98%が「称号を使用するべきではない」とした。「使っても構わない」は2%に満たず、残りは「わからない」だった。

 さらに、絵本のテーマは父と子の絆であるが、メーガンさんは実生活では父親トーマスさんとの交流を断っている。自宅から車で1時間余りの距離とされているが、アーチー君もヘンリー王子もトーマスさんに会っていない。さらにチャールズ皇太子とヘンリー王子の仲は改善していない。王子はオプラ・ウィンフリーさんのインタビュー番組で、「父と兄は王室にとらわれている」と言い放ち、「電話に出てくれない」「経済的援助を打ち切った」と父をなじった。父子はフィリップ殿下の葬儀で言葉は交わしたものの、和解のニュースはない。実生活では父との絆が築けていない王子夫妻。絵本について「説得力に欠ける」との声が英国では多い。

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